私を救った司法書士

「本当に死ぬしかない」そればかり考えていたころ、特に目的もなくパソコンを開き、自殺する方法や自殺の名所など、そんなものをいつのまにか見ていました。

 

「飛び降り自殺は怖そうだな・・・。」「焼身自殺は苦しそう・・・。」
「あっ、車の排気ガスは楽そう・・・。」ぼーっとした頭で無機質に眺めていました。

 

いくつかのホームページを回っているうちに、ふとある言葉に目がとまりました。

「借金なんかで自殺をするやつはバカ。人の迷惑を考えろ」

 

「ふん、俺のつらい気持ちがわかるもんか・・・。」
そう思いながらその言葉をクリックしました。

 

クリックしたその先にあったホームページは、とある司法書士事務所のページでした。
「借金で苦しんでいる人、自殺を考えている人、電話してください。」

その言葉を目にし、しばらく迷いましたが、なんとなく電話をしてみました。

はじめ女性が電話に出られ、私の状況や自殺を考えていること、1度は実行しようとしたこと等を話しました。

 

ただ相槌をうつだけで黙って聞いていたその方が、
「今日はたまたま先生がいらっしゃるので、電話代わりますね。」と、

いつもは多忙でめったに事務所にいないという司法書士の先生に話をしてみてくださいと。

 

かわって電話に出た先生は初老の男性という感じの方でした。そして先ほどの女性と同様に、「うん」「うん」と相槌をうつだけで黙って話を聞いているだけでした。

 

初めて自分以外の他人に、自分の状況や自殺にまで考えていることを話すことができた為、ため込んでいた何かを爆発させるように全てを話しました。

 

すべて一部始終を話し終わると、いきなり司法書士の先生が、
「あんたの命はたかだか2千万位の価値しかないのか。」
「たった2千万位で自殺するなんてバカか!」
そう言って怒り始めたんです。

 

まさか怒られるとは思っていなかった私は、黙って司法書士の話を聞いていました。

 

「家を手放すことが一番悔しいし、それが一番の気がかりなんだろう?だったらまずそれを、家を手放すということを割り切って考えてみな。それだとなんだかそうたいした問題ではないだろう?」

「子供にとってお父さんが死ぬ、自殺するということは本当につらいことなんだ。
まだ若いんだから、これから頑張ってもう一度家を建てればいいじゃないか。」

 

「自殺なんかしなくても大丈夫。借金を返せない事は悪い事だけど、自己破産の手続きをすれば督促は一切止まるし、毎月の返済もしなくてよくなる。自己破産の認定まで時間もかかるから、その間に就職して生活を立て直せばいいんだから。」

 

どれだけぶりか分らないやさしい言葉、まったく知らなかった法律的な話を聞くうちに、なぜだか妙な安心感が心の底から湧いてきて、涙があふれて止まりませんでした。

 

自分の堕落さから、長い間ストレスや不安にさいなまれていた心が、とても温かいぬくもりに包まれたような安ど感でした。

 

そして私は、「自己破産」という道を決心したのです。

 

残念ながらその司法書士の先生は東北の方で、私の住む地域は対象外との事でした。
そこで先生は、こちらの地域の弁護士の先生を紹介してくださり、そちらで早速手続きを開始することになりました。

 

今も考えますが、たまたま見つけたあのホームページに出会えなかったら、私は自殺していたでしょう。

 

あの司法書士の先生は、まさに私の命の恩人です。
あの方に出会えたことに心から感謝しています。「本当にありがとうございました」

 

「債務整理」へと続きます・・・・・債務整理

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